「世間では働き方改革とかいっているけど、うちの会社は全く関係ないわ。」「せめてもう少し残業の少ない会社に転職したいけどないかな?」と思っている第二新卒のあなたに固定残業代20~30時間分の企業を狙った方が良い理由について解説します。
固定残業代20~30時間分の企業を狙う理由
本来仕事は定時で終わるべきなので、残業が発生すること自体がおかしいのですが、経済の発展や海外との取引、事業構造上どうしても残業をしなければならない状況が生じるのは止むを得ません。
では、その残業時間の許容範囲はどれくらいでしょうか。月平均60時間は多すぎます。
定時が18時の場合、仕事が終わるのが21時で、家に帰るのに1時間かかるとしたら22時です。
月平均40時間でも少し多いと感じます。やはり、月平均20~30時間の残業が許容範囲でしょう。
最近の求人票には、みなし残業制を導入している会社の場合、固定残業代と相当する時間が記載されています。
そのため、目安の残業時間がハッキリします。
残業が少ない会社に転職をしたいのであれば、月平均20~30時間分の固定残業代と明記している会社を選びましょう。
固定残業代のデメリット
固定残業代にはデメリットがあります。それは、基本給が低くなることと、残業時間が20~30時間以上になる可能性があることです。
まず一つ目の基本給が低くなることについてですが、みなし残業制で固定残業代を導入している企業は制度の隙間を狙ってコストダウンをしています。
通常の残業代を支払っている企業は基本給が30万円だとすると、残業代は残業した分だけ上乗せされ、賞与の支給においても基本給の30万円に何ヶ月分という形で支払われます。
ところが、みなし残業制を導入している企業は額面上月30万円としていても、固定残業代月4万円分を含むという形になっているところが多いので、基本給は26万円ということになり、賞与の支給も26万円に何ヶ月分という形で支払われます。
賞与が5ヶ月分だとしたら、20万円分の差が出来てしまいます。
ちりも積もれば山となるで、社員が100人いたら2億円分にもなります。
もし、固定残業代が60時間分だとしたら、とんでもないことになります。
二つ目の残業時間が月平均20~30時間以上になる可能性があることについてですが、これもみなし残業制を悪用していると言えます。
そうやって残業時間を少なく見せておいて人を集めていることがあるからです。
このケースも一つ目の例と同様に年収ベースで損をします。
もともと月平均40~50時間は残業しないと仕事が回らない場合、30時間を超えた分は通常の算定基準に基づいて残業代が支給されるのですが、まともに40~50時間分の残業代を支払うのに比べて少なく済みます。
固定残業代のメリット
固定残業代が例えば30時間分というのは、家族との時間や趣味の時間が持てる、残業がなかったとしても必ず支給されるというメリットもあります。
目安の残業時間が30時間だとはっきりすれば、家族との時間や趣味の時間が持てるのか持てないのか明確になります。
この場合は通勤時間に余程時間がかからない限り持てると言えます。
今現在、残業時間が月平均100時間(これはこれで問題ですが)あれば、確実に少なくなるので、求人選びの際に固定残業代の相当時間に着目しましょう。
また、残業がなかったとしても30時間分の残業代はは必ず支給されます。
個人としても組織としても効率よく仕事が出来れば、ほとんど残業なしに帰れて、残業代も支給されるので、仕事のパフォーマンスも良くなり、年収アップにもつながります。
残業時間が明記されている求人を探す方法
残業が少ない会社に転職するためには、残業時間が明記されている求人を探す必要があります。
冒頭の理由のところでも述べましたが、転職サイトの求人募集要項に、みなし残業制を導入している企業の多くは固定残業代と何時間分なのかを記載しています。
その時間が30時間未満かどうかを確認するだけです。
ただし、これには落とし穴があって、実際には40~50時間の残業が発生する企業もあります。
それを見抜くのは非常に難しいです。そこで、活用したいのが転職エージェントです。
転職エージェントは保有している求人企業の社風や採用のポイントなど求職者が知りたい情報を持っていて、残業時間がどれくらいあるのかも把握しています。
特に、パソナキャリアやマイナビエージェントは企業の内部情報収集を深く行っており、残業が少ない会社の求人を探すのに適しています。
まとめ
残業が少ない会社に転職するために確認すべきポイントは以下の通りです。
- 募集要項に記載している固定残業代と何時間分なのかを確認して、30時間未満であれば良し
- 転職サイトでも残業が少ない会社を見つけることはできるが、見せかけの場合もあるので、転職エージェントを活用する
- 利用する転職エージェントは、企業の情報収集に長けているところを選ぶ
これらのポイントを踏まえて求人探しをすれば、残業が少ない会社を見つけることができます。